「む、ガシャだな」
「クッ。そうか、確率を」
「見えるぞ」
「ハ、ハ?」
「チィッ」
「んっ」
「あっ」
「イト、P?」
「ハナ?」
「うっ。ハナPならなぜ戦う?」
「ヤマPを傷付けるから」
「なに?」
「ヤマPを傷付ける、いけない人」
「そ、そんな、馬鹿な」
「そのあなたの力が示している。あなたを倒さねばガンダムウォーズが死ぬ」
「ガンダムウォーズ?そ、それが」
「あなたの計画はつまらなすぎたのよ」
「つまらなすぎた?」
「なぜ、なぜ今になってプロデューサーを辞めたの?」
「なぜ、なぜなの?なぜあなたは辞めたの?あなたには旧機体の強化やバグ直しをやらなきゃいけないというのに」
「バグ直し?」
「私には見える。あなたの中には今後の見通しもないというのに」
「だ、だから、どうだって言うんだ?」
「見通しがなくてプロデューサーをしてはいけないのか?」
「それは不自然なのよ」
「では、ハナPはなんだ?」
「私は採用してくれたバンナムの為に戦っているわ」
「たった、それだけの為に?」
「それは人の生きる為の真理よ」
「では、この僕達の出会いはなんなんだ?」
「ああっ」
「これは?これも運命なの?イトウP」
「ああ、そうだ、そうだと思う。これも運命だ」
「なぜ、なぜなの?これが運命だなんてひどすぎるわ」
「しかし、認めなくちゃいけないんだ。ハナP、目を開いて」
「そ、そうなの?そうなのかしら?イトウPの言う通りなの?」
「ハナP」
「イトウP」
「…イトウP、いけないわ」
「…でも、なんで今、今になって」
「それが企業戦士の背負った宿命なんだろうな」
「あっ」
「うっ」
「ハナP、奴とのざれごとはやめろ」
「インフレは続いてゆくのね。他のゲームと同じように」
「そ、そうだよ。ハナPの言う通りだ」
「イトウPは本当に信じて?」
「し、信じるさ、き、君ともこうしてわかり合えたんだから。インフレはいつかゲームの終焉さえ支配することができるさ」
「ああ、ガンダムウォーズ、時が見える」